不動産売却に強い-有限会社住販

住宅の買い替え特例とは?条件や注意点について解説

<監修者>

Picture of 縄田 良太

縄田 良太

「センチュリー21 住販」代表取締役。売り主様の希望をよく聞き、緻密に考え抜いた販売戦略で売却することを大切にしています。地元に根ざした経営スタイルが強み。
保有資格:宅地建物取引士

新しい住宅を建てて引っ越す際に利用できる制度が、住宅の買い替え特例です。住宅の買い替え特例を利用することで、税金面での負担を軽減しながら新しい住宅を取得できます。

ただし、住宅の買い替え特例には売る家と買う家のそれぞれに複数の条件があるため、場合によっては利用できない可能性もあります。

これから新しい住宅を取得しようと考えている方の中には、住宅の買い替え特例の条件や注意点について気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、住宅の買い替え特例の条件や注意点についてわかりやすく解説します。

住宅の買い替え特例とは?

住宅の買い替え特例の正式な名前は「特定の居住用財産の買換えの特例」です。

この特例を利用することで、自宅を売却して新たに住宅を購入する際に、売却で得られた利益に対する譲渡所得税の課税が軽減または繰り延ばされます。

この特例は、主にマイホームを買い替える場合に適用され、住み替えの際に発生する税負担を抑えられるのが特徴です。

住宅の買い替え特例のメリット

住宅の買い替え特例を利用すると、自宅を売却した際に発生する譲渡所得税の支払いを、新たに購入した住宅を将来売却するまで延期できます。

そのため、売却後すぐに多額の税金を支払う必要がなくなり、手元に多くの資金を残せるのがこの特例のメリットです。

また、この資金を次の住居購入や他の資金計画に活用できるため、引っ越したあとの家計が楽になります。

不動産売却時の税金について、より詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
▶︎不動産売却にかかる税金は?注意点や対策について解説

住宅の買い替え特例のデメリット

住宅の買い替え特例のデメリットは、売却時点での税負担は軽減されますが、延期された税金は新たに購入した住宅を将来売却する際に再度課税される点です。

住宅の買い替え特例で減額された税金は、税金の支払いを一時的に先送りしているだけなので、将来的にその負担が残るリスクがあることを理解しておきましょう。

そのため、住宅の買い替え特例を利用する際は、将来の資金計画も立てておく必要があります。

住宅の買い替え特例の適用要件と注意点

住宅の買い替え特例には、売却予定の家と購入予定の家で適用要件が異なります。ここでは、売却予定の家と購入予定の家に関する適用要件と注意点について解説します。

売却予定の家に関する適用要件と注意点

売却予定の家に関する適用要件と注意点は、以下の通りです。

適用要件注意点
自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ること以前に住んでいた家屋や敷地等の場合には、住まなくなった日から3年を経過する日に属する年内までに売らなければいけない
売却する年から2年間に別の特例を利用してないこと3,000万円の特別控除の特例や軽減税率の特例、譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例などを利用していない
売却代金が1億円以下であること売却代金した年やその前の年に1億円以下だった場合に特例が適用されても、翌年や翌々年に残りの部分を売却して、合計が1億円を超えた場合には、4ヶ月以内に修正申告をして税金を納めなければならない
日本国内にあるかつ、10年以上、居住していた物件であること3年以上家主が家から離れてはいけない
売手と買手が、親子や夫婦など特別な関係でないこと親族、家屋を売った後その売った家屋で同居する親族、内縁関係にある人、特殊な関係のある法人なども含まれている

売却予定の家に関する適用要件には、住まなくなってから3年が経過していることや、住んでいた期間が10年以上であることなどの制約があります。期間の制限を知らずに進めてしまうと、この特例が適用されない可能性もあるため注意が必要です。

購入予定の家に関する適用要件と注意点

購入予定の家に関する適用要件と注意点は、以下の通りです。

適用要件注意点
建物の床面積が50平方メートル以上のもので、土地の面積が500平方メートル以下のものであること特になし
売却の前年から翌年までの3年間で買い換えをしていること売却したの翌年12月31日または、売却した年の翌年に取得した際は、取得した年の翌年12月31日までに住む必要がある
耐火建築物の中古住宅の場合には、取得の日以前25年以内に建築されたもの、または一定の耐震基準を満たすものであること耐火建築物以外の中古住宅である場合は、取得の日以前25年以内に建築されたもの、または、取得期限までに一定の耐震基準を満たす必要がある

購入予定の家に関する適用要件では、売却した年の前後1年間に家を買い替えることが条件であるため、事前に新しい住宅の購入計画を立てて行動することが重要です。

また、新しい住宅の築年数が25年以内である必要があるため、築年数についても必ず確認しておきましょう。

住宅買い替え特例に必要な書類

住宅買い替え特例を申請するためには、以下の書類が必要です。

譲渡所得の内訳書売却時の所得に関する詳細を記載した書類
耐震基準適合証明書売却物件が耐震基準を満たしていることを証明する書類
売却物件の登記事項証明書および売買契約書売却した住宅の詳細を確認するための書類
購入物件の登記事項証明書および売買契約書の写し新たに購入した住宅の詳細を確認するための書類

この他にも、必要に応じて追加の書類が求められることもあります。

例えば、売却した資産の所在地と売買契約締結前日に住民票に記載されていた住所が異なる場合や、過去10年以内に住所変更があった場合などには、戸籍の附票の写しなどの書類の提出が必要です。

もし、特例を利用する際に必要な書類で悩んだ際には、税金に詳しい不動産会社に相談するのもひとつの手段です。

住宅の買い替え特例の条件を理解して手続きを進めよう

住宅の買い替え特例を利用する際は、適用条件を理解することが重要です。条件を正確に把握することで、手続きをスムーズに進められます。また、必要な書類も多いため、不動産会社と相談しながら準備を進めましょう。

住宅の買い替え特例を利用するためには、売却と購入のタイミングや対象となる物件の面積要件、その他の細かい条件を満たす必要があります。事前に条件を把握した上で買い替えの準備を進めましょう。

有限会社住販では、売却に関するさまざまなお悩みを受け付けています。

「自分の場合は、住宅の買い替え特例を利用できるか」「どうすればお得に住宅の買い替えができるか」などの判断やアドバイスにもお答えします。

特例に関する質問やお悩みがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

More Posts

袋地を売却する方法は?コツや活用方法について解説

袋地にはさまざまな規制やデメリットがあるため、一般的な土地より売れにくいと言われています。 しかし、売れにくいと言われている袋地でも、その特徴を理解した上で対応すれば、スムーズに売却できる可能性があります。 この記事では